山梨県の高校演劇のレベルについて

昨日、県の地区予選会が終わって感じたことを述べる。
今、私は休職して大学院に通っている。立場が気楽だ。
顧問でもないし、演劇専門部の役員でもない。
だから、無責任に第三者的に感想を述べたい。

山梨の高校演劇レベルはとてつもなく低かった。
昭和54年に吉田高校が関東大会に参加して以来
平成14年に身延高校が全国大会に出場するまで
20数年間にわたって一度も関東大会を突破することがなかった。
のみならず、関東大会ではかなり肩身の狭い思いをし続けた。
私は面と向かって「山梨は来るな」と言われたことがあるし
「四国ブロックにでも行け」と陰口をたたかれたこともある。
(これは、四国の人にも随分失礼な物言いだったが、
川之江が全国大会連覇をしてから
四国が優秀なブロックであることが証明され、
山梨にもう行けとはいえなくなったと思う)

私は平成4年に演劇部の顧問になって現場にでたが
他県で高校演劇を経験した立場からみて
山梨のレベルは20年は遅れていると思った。とんでもなく低いものだった。
だから、白眼視されてもしかたない状況も確かにあった。
だいたい100校近い学校の中から2校(平成3年までは1校)しか
選ばれない関東他都県に比べ僅か10数校から2校選んでいるわけで
千葉の5位や6位の方が山梨の1位より上とも言われたことがあったが
それは本当だったと思う。

まず驚いたのは地区予選が正式にはなかったこと。従って
地区割りもしてなかった。当時の理事長が学校を回って
体育館で15分くらいジャージ着せてやって、県大会出場校を決めていた
(という噂があった)位なのである。

当時は日川高校と山梨英和高校の独壇場で昭和60年から平成6年までの
10年間で日川が四回、英和が五回関東に出ている。

当時私が思ったのは、裏方の弱さだった。
演技はうまい子がいてやる気を出して稽古すればそこそこ行くかもしれないが
裏方はさっぱりダメだった。特に照明はプリセットを使っているところを見たことがなかった。
凄いことに一段目のフェーダーをスケールを使って払って、また一段目に組んだりしていた。
ホリゾントはやたらチカチカと色を変え、まるで学園祭のクラス劇くらいのクオリティーしかなかった。

平成6年に私が事務局を任されて最初にやったのは
地区予選をすること、しかも60分間演じることを保証すること、
そして体育館ではなく、照明・音響設備のあるホールで予選を行うことだった。
(同時に3月に合同公演をすることにした。これはキャスト、スタッフを各校から
少しずつ出してもらって多くの学校で一つの芝居をするもので、私の出身県で
やっていたのを真似た。全国的には同様の催し物をしているところは多い。ただし
現在、山梨は合同公演はしていない。合同発表会といってそれぞれの学校が
発表している)

その後、現事務局長兼理事長の中村勉先生の努力の甲斐あって
県のレベルの底上げがされ平成14年に身延高校が、そして17年と21年に甲府昭和高校が
それぞれ全国大会に出場。平成17年は昭和が「全校ワックス」で全国準優勝(優秀賞)と演出賞を
受賞し、山梨の暗黒時代に終止符を打った。

と言われていた。
ここからが本題である。
述べてきた通り、山梨の高校演劇のレベルは徐々に上がって
絶望的な状況を離脱したと、言われてきた。
ところが、今回予選を見るに付け
それは本当なのか。いやそうであったかも知れないが
また状況は変わったのではないか、と思ってしまった。

芝居として成立してない、暗転が多すぎる、
装置がない(意図的にではなく)、時間をオーバーする(5分も)
BGMがかかりすぎる、BGMがでかすぎる、台詞が聞こえない、
立ちんぼで全く動かない、手で芝居をする、ホリが意味もなくついている…

正直いって
「山梨は来るな」と言われた時代に戻りつつあるのではとしか思えない。
「これだから山梨は嫌なんだよ」と東京のK高校のI先生に面と向かって言われた
時代のことを思い出した。

若い人がでてきてない。
というか若い人を育てて来なかった(勿論自戒を込めて言っている)。
専門部の役員の平均年齢は50歳を上回るのではないか。

正直なところを言おう。中村先生やそれ以前からいる人々が引退したら
山梨の高校演劇はあっという間に昔に戻るだろう。
平成6年から地区大会が正式に行われて16年。念願の全国大会出場校を
3校生み出したのを一つの栄光として山梨の高校演劇はまた厳しい時代を迎える。
若き人よいでよ。高校演劇を経験した教師がなぜいないのか。教員になってないのかなれないのか。

それにしても予選会場の人のいなさは尋常ではない。
客席に人はなく、従って反応もなく、あれはリハーサルを審査員に見せているような
ものだ。昔あったチラシやポスターも消えた。中学校に案内出してたはずなのだが、そういうのも
消えたのか。マスコミに一生懸命取り入って宣伝してもらったこともあったが
千丈の堤も蟻の一穴より、とはいうが、もともとくずれかけの堤防は
今正に音を立てて崩れ落ち行く運命にあるのかもしれない
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