映像のフィジカル 第4回恵比寿映像祭 雑感

東京都写真美術館に「映像のフィジカル-第4回恵比寿映像祭」を見に行った。

今回の図録の巻頭を諏訪敦彦氏と長谷正人氏がの対談が飾っていた。
院で講義も受けた長谷先生が写真も何葉か載って収録されていて、とても興味深い。
お二人の対談はとても刺激的でいろいろと示唆に富んでいる。

長谷…普段、テレビはつねに映像を通して「意味のあることを」を僕らに届けようとしています。ところが、津波の瞬間、映像に意味を付与することが不可能になってしまった。撮っている人にとっても何か圧倒的にフィジカルな「現実」が押し寄せてきて、茫然とするしかなかった。だから、いつもなら映像を「撮る人」から「見る人」へと意味を伝達する機能が、津波の映像にはありませんでした。何の意味も付与されていないフィジカルな津波の映像の余白に、それでも僕らは「自分達が築き上げてきた文明が押し流されている」という意味を辛うじて与えたに過ぎないと思います。映像って、それくらい残酷なんだと思う。

展示されていたものではユェン・グァンミン氏の《消えゆく風景-通過Ⅱ》が印象的だった。
映像を言葉で説明するのは難しいのでしないが、とても心に深くのこる体験だった。
ウィリアム・ケントリッジ氏のアニメーション「《アザー・フェイシズ》のための素描」
ヂョン・ヨンドゥ氏の《シックス・ポインツ》なども印象深かった。

伊藤隆介氏の《Film Studies オデッサの階段》で永遠に落ち続ける乳母車。
円形の階段を模型の乳母車が落ちていく(階段がモータで回っているので落ちているように見える)
のを小型CCDカメラで撮っているものなのだが、多分おもりとして乳母車に乗せられている
十円玉や五円玉が映像には巧くかくれて見えないのが、とても自分的に面白かった。

残念ながら今日まで催しなのだが、もっと時間をかけてゆっくり眺めてみたかった。
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