かぐや姫の物語 雑感

初日に見る。
結論を先に書く。
この作品は良い。

以下には一部「ネタバレ」があるので注意していただきたい。

「風立ちぬ」も初日に見た。人が沢山入っていて
誰もが待ちこがれた宮崎駿の新作、という感じだった。
今日の「かぐや姫の物語」はTOHOシネマズ甲府の
3スクリーンを使ってやっていたが、私が見た回は
客席は空いていて人が入っているようには思えなかった。

また、かぐや姫の物語といっても「竹取物語」は知っているし
絵の凄さは理解できるが、それが持つ技術力の高さと
インパクトが必ずしもリンクしていない感じが気になっていた。
で、上映前の予想は、それほど良くはないのではないか、といったものだった。

しかし、私は高畑勲監督を侮っていた。
宮崎駿はアニメーターであり、絵コンテも原画も動画もなんでもこなす。
したがって、彼が手を入れたモノはすべて「宮崎駿」テイストになるのは当たり前だ。
それに比べて高畑勲は絵が描けない。だから本当の意味での演出で勝負するよりない。
そして今回の作品はまさに「演出家・高畑勲」の面目躍如であると思う。

だれもが知っている「竹取物語」に特別なエピソードを盛り込んでいるわけではない。
原作を壊すようなエピソードも登場人物もいない。一つ一つのシーンを丁寧に、そして高畑流に解釈して
描いている。
5人の貴公子の求婚も、帝の求婚も、月に帰る件も原作と何ほども違わない。
しかし、登場人物一人ひとりの性格や存在感が実によく出ている。

また原作でも月に帰る話は後半に突如やってくるが、これも同じ。ただ、わらべ唄を伏線として
実に厚みのある設定になっている。これには驚いた。

また後半にかぐや姫が故郷に戻って、かつて好意をよせた男に会うシーンがあるのだが
ここでの飛翔シーンは良かった。「おもひでぽろぽろ」でも飛んで、一部から顰蹙をかっていたが
今回のはねらいの演出で見事だった。

やはり、この人の演出力を侮ってはいけなかった。
傑作であると思う。「ぽんぽこ」や「ぽろぽろ」よりもいいと思う。

昭和な感じのオープニングも、東映動画を思い出させる音楽の感じも好きだ。
あの絵の感じも、全体をよく統一していて秀逸である。

客の入りは「風立ちぬ」には遠く及ばなさそうな雰囲気が
今日の客席を見るとするが
これから口コミで増えていくことを期待する。
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