幕が上がる  雑感1

平田オリザ 講談社  2012.11.7

平田オリザの高校演劇を題材にした小説。
今月、監督・本広克之/脚本・喜安浩平/出演 ももいろクローバーZ・黒木華・ムロツヨシ・志賀廣太郎
で映画化される。

平田がワークショップや高校演劇の審査員などをした経験などを
もとに、リアルな高校演劇の世界を描いたもので累計10万部も売れたらしい。

所謂「静かな演劇」の平田が小説を書くとどうなるか?
視点が高橋という少女からの一点透視法なので
口語群像劇的なハーモニックスは、小説では期待できない。
むしろ、小説としての定石を踏んでいて
その意味ではオーソドックス。

平田が高校演劇や少女達をどう見ているかが
窺い知れて面白い。

平田は1962年生まれだから50がらみのおじさんだ。
そのおじさんがリアルに高校生を描けるのか、という思いもある。

高校演劇の世界を知っているモノなら
ああ、この北海道の高校のモデルは伊達緑が丘の影山さんか、とか、
この秋田の高校とは、青森の畑澤聖悟さんのことか、とかわかって面白い
という身内ネタもある。主人公を通して褒めたり、批評したりしている
訳だが、そこは平田の思いが色濃く出ている。

高校演劇で強いところは
顧問が演劇の専門家か
進学校で生徒に力量があるのが徒党を組んで取り組んでいるところ
等の評価は、全くその通りである。ある意味、身もふたもない(笑)

大会に「勝つ」、「勝ちに行く」等も、私なんかはよく言って
時々批判されるが、物語のなかで公然と言われる。
つまりこの物語は
少女達のビルドゥングス ロマンなのだが
しかし、伝説の学生演劇女王に巡り会い、ブロック大会(映画では全国)を目指す
女子高生達のスポ根的物語だともいえ、それが読者の興味を引き続ける。

その意味では映画化もしやすい。表面的には…
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