この世界の片隅に  雑感

2016年 日本
原作  こうの史代  監督 片渕須直

やっと甲府のTOHOシネマズでかかることになり
見てきた。中くらいの空間で1日に2回しかやらないせいか
満席だった。客の年齢層は、結構高い。評判を聞いて来たという
感じの落ち着いた中高年のカップルも結構いた。
私も家内と母とで見に行く。

評判に違わず、いい映画だと思った。
戦争中の様子がとても自然に描かれている。
極端な誇張もないし偏向もない。
しかし、だからこそその日常と比較される
様々な非日常がリアルに描かれている。

また、単に戦争というだけでなく
日本のという国のあの時代の人々の暮らし
夫婦のあり方、おもいやりや優しさ、悲しさ
そんなものがとても静かに、しかししっかりと描かれている。

斎藤環が、NHKのラジオで11月に、上映されてすぐ
語っていたことを思い出す。
彼がこの作品をとても評価していたことと同時に
昨年ヒットした「君の名は。」「聲の形」「この世界の片隅に」が
いずれも3.11以降の日本人の心に潜伏した様々な思いを
集約した作品になっているという批評だった。
東日本大震災以降、地震だけではなく、多くの天災・人災が
日本人の命を奪い、多くの人々が愛する人を失った。
当事者はもとより、そうでない人の心の中にも
澱のように沈んだなにかが今、映画の中で表現され
人々に共感を生んでいるのではないか、といったような内容だった。

戦争という非日常が特別に現出するのではなく
戦争のない日々から戦争の日々があり、そこにも日常はあり
そしてまた戦争のない日々になっていく。
その中で人はどう生きたか。

「この世界の片隅に」は、そのことをとても自然に伝えてくれる。
名作だと思う。
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