旧制高校物語  秦郁彦

秦郁彦  文春新書355  2003/12/20

もう16年前の本だが旧制高校について知りたくて読んだ。
実のところ、旧制高校に限らず、
旧制の中学や女学校、師範学校などで
演劇はどのように行われていたかを知りたいのだが
なかなかいい資料にぶつからない。

ともあれ、本書は「旧制高校」を知る上では良い本だと思う。
若い頃『どくとるマンボウ青春期』に魅了された一人として
デカンショ節やストーム、弊衣破帽に代表される旧制高校の
雰囲気については何となく聞き知ってはいたが
その誕生から死までを史実に基づきながら述べている本書は
大変勉強になる。日本のエリート教育や中央と地方の格差、
藩閥の力や、右翼左翼、GHQを後ろ盾にした高校廃止政策まで
いろんな問題や力の鬩ぎ合いが窺えて興味深い。

また旧制高校38校のプロフィールもあり大変面白い。

旧制高校を直に知る人もどんどん少なくなり
その復活論ももう力がないかもしれないが
その過去の存在に何を夢見たいかは
わかる気がする。

廃止に当たっては、帝大や旧制高校に対する
反感も手伝ったとのニュアンスが書かれているが
男子のみ、それも同期のたった1%しか
進学しなかった特異な環境の中で培われた
何かはきっとあったのだろうことは推察できる。

甲府にも最後の最後(戦後)にできた
7校の新・旧制高校の一つがあったのだが
あまりにも短命におわり、記録も僅かだと言うことだった。
画像

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