まくむすび 雑感

保谷伸:作 2019年~週刊ヤングジャンプ連載

高校演劇のマンガである。
高校演劇という世界をそれなりにきちんと
踏まえて描かれている。
私が学習院の講義などでも触れてきた
高校演劇が抱えるすっきりしない様々な問題…
部活動という教育活動の一環なのか、それとも純粋に演劇なのか
審査基準がないこと、順位をつけることの意義、
それでも全国を目指すと言ってしまう気持ちの純粋さ
誰のための高校演劇か、名物顧問の私設劇団化
などなど

それらも描いた上で、マンガとして成立している

その一つの原因は、主人公を役者ではなく
脚本家に設定しているからだろうと思う。
これはとてもグッドなアイディアだった。

演劇を絵で見せるのは難しい。
演劇を映像で見せるのが難しいように。
ビデオは演劇ではなく、カット割りやシークエンスといったものを
考慮した、つまり元の演劇とは違う演出のかかった映像作品だからである。

役者を主人公にするとこの部分はどんどん増大していく。
しかし、台本書きを主人公にすると、これを回避し(ているかは不明だが)、
もっと演劇の内奥に迫れる可能性がある。

主人公のむすびがもともとマンガ家志望で、今でも劇のアイディアをマンガで
書いているという設定は、だから皮肉とも取れるし、逆に頷けるとも言えるのだ。

この地点から主人公がどう演劇に向き合っていけるかは、楽しみである。

1~4巻までに、ほぼ駒は出そろったと思う。
ここからドラマが始まるのだろう。
makumusubi.jpg

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

KK
2020年05月16日 02:38
前にここのコメント欄で私触れた覚えがあります。現役JCの子がこれを読んで「高校生になったら演劇やる」とツイッターでいうてました。今中3です。やはりまんが描いている子です。