日本映画史110年  四方田犬彦

集英社新書  2014/8/17

この本の素晴らしさは
時系列に並べて作品や事象を説明するのではなく
批評して価値を定めて作品を紹介していることである。
当たり前のことだができることではない。

時間経過が自ずと評価を定めるものもあるが
そうでないものにも評価をし、あるいはしょうかの可能性を示している。

そもそも歴史は論者がピックアップしたものしか
登場しない。選ばれた監督や作品の頂点を
糸でつないだものが「史」なのである。

たとえば長谷川和彦の名前は見えない。ディレカンの面々の名前は
出ているのにである。
しかし、それが彼の見識であり、四方田の構築する映画「史」なのである。

この本はとてもいい参考書で
特に戦前の植民地における映画製作などはきわめて貴重でオリジナリティの高い論評。
何度も読み、書かれている作品をスクリーンでとはいかなくても
ビデオで見てなぞってみたい。
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